Qiita Meetup #8で弊社活用事例を発表しました

スマートデバイスグループの片渕(@hotchemi)です。

今回Open Network Space Daikanyamaで行われたQiita/Qiita:Team Meetup #8に参加し,「100人で使うQiita:Team」というタイトルで筆者の所属するスマートデバイスグループのQiita:Team活用事例を発表致しました。当日のハッシュタグは#qiita_meetupとなります。

解決すべき課題

どの様なジャンルであろうとツールとは問題解決の手段なので,そもそも解決すべき課題が定まっていなければ導入する意義は薄くなりがちです。

私の所属するスマートデバイスグループは100名を超える比較的大きな組織ですが,以下の様な課題感を抱えていました。

  • そもそもエンジニアが情報発信する文化が醸成されていない
  • 情報発信するプラットフォームが無いため,メールや会議中心のコミュニケーションとなっていた。技術情報なども全てメールでやり取りしていた
  • エンジニアが集まっているものの,コミュニケーションがチーム間で完結しておりチームを超えたナレッジ共有が成されていなかった

これらの課題を解決する為,「 気軽に情報を発信でき,インタラクティブなコミュニケーションが可能でエンジニアフレンドリーなプラットフォーム 」を導入する為に動き出しました。

導入までの道のり

ツール検討時にはQiita:Teamの他にも,株式会社ソニックガーデンSKIPAtlassianConfluenceを検討しましたが,最終的に投稿のしやすさや使い方・UIのシンプルさを重視しQiita:Teamを選択しました。

上記の2ツールも非常に有用なので,組織のコンテキストに応じてセレクトするのが良いと思います。

導入に当たって

1ヶ月のトライアル期間を経て採用に至ったわけですが,導入段階ではとにかく書く事の敷居を下げる事に注力しました。

具体的には,

  • よく使いそうなタグ「iOS,Android,ランチ,ポエム」等を予めピックアップしてあげる
  • 初めから全員を巻き込むのではなくアーリーアダプタ層に記事を書き溜めてもらい徐々に和を広げていく
  • 議事録や日報もQiita:Teamに書いて貰い,ツールに触れる時間を増やす
  • 初めて触る人用のプロジェクトページを作成し,ツールの意義や雰囲気を理解して貰う
  • 地道に啓蒙活動を続ける

などの施策を打つ事によって,徐々にメンバーが記事を書いてくれるようになりました。

いかに優れたツールであっても使って貰えなければ意味がないので,この辺りは地道な啓蒙活動が必要なのだというのが振り返ってみた率直な感想です。

組織の文化を醸成するという事は一朝一夕ではできないので,根気の良さが求められると思います。

導入成果

現在は1日平均20件(技術ネタ10,日報4,議事録6)程度の投稿があり,予想していたよりもタイムラインの流れが速いという嬉しい問題が起こっています。markdownというフォーマットが足かせになるかと思っていましたが,非エンジニアであってもmarkdownを覚えて投稿してくれています。

また,徐々にですが以下の成果が出始めています。

  • エンジニア-QAメンバー間でテストの観点や書籍に関する知見を共有するなど,これまでにないコラボレーションが生まれた
  • 社内で勉強会を気軽に開催しやすくなった
  • 細かい要望などメンバー一人一人の声を拾いやすくなった
  • 本家Qiitaに投稿してくれる人も出てきた

課題

勿論課題が無いわけではなく,想定していたよりもタイムラインの流れが速くなり一つ一つの投稿をしっかり見る時間がないという問題や,社内のユースケースだとどうしても特定メンバーのみで共有したい情報をどうするかという問題が出てきています。

Incrementsの人と話した所、上記の問題へのソリューションを検討しているとの事でしたので,楽しみに待ちたいと思っています。

まとめ

  • Qiita:Teamを活用する事でチームを超える交流が生まれた
  • 議事録や技術情報などグループ内ナレッジの一元化に成功
  • メールベースの情報発信からQiitaでのリアルタイムな情報共有へ
  • 100人規模のチームでも特に問題なく運用する事が可能!
  • 情報量が多くなると追い切れないという課題はある

リクルートテクノロジーズでは今後もエンジニアリングやチームビルディングの改善活動について,積極的に知見を共有していきたいと考えています。