マネージャー×メンバー ぶっちゃけ対談!リクルートPdMのリアルを深堀り【プロデザ!Vol.24】 9

リクルートのプロダクト制作におけるナレッジをシェアするイベント「プロデザ! BY リクルート」。第24回目となる今回は「リクルートPdMのリアルを深堀り」というテーマで、マネージャーとメンバーが本音で対談をしました!

マネージャーとメンバーそれぞれ異なる視点から、「リクルートのリアルなPdM像」「PdMの働き方やキャリアプラン」「上司との/部下との関係性」「入社前後のギャップ」などを、対談形式で掘り下げていきます。

リクルートのPdMについて興味のある方、リクルートの働き方についてさまざまな立場からの生の声を聞きたい方は、ぜひチェックしてみてください。

※2024年11月26日に開催したオンラインイベント「プロデザ! BY リクルート マネージャー×メンバー ぶっちゃけ対談!リクルートPdMのリアルを深堀り」から内容の一部を抜粋・編集しています。

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登壇者プロフィール

牧 美希 | プロダクトデザイン室 ビューティークライアントソリューショングループ2013年に新卒入社。営業、事業企画を経てプロダクトデザイン室へ異動。1年の育休を経て現在は美容領域のBtoBプロダクトを担当するグループのマネージャー。元アイドル好きから現在は志摩スペイン村に夢中。
上野 実希子 | プロダクトデザイン室 ビューティープロダクトデザイン1グループ 兼 ビューティークライアントソリューショングループ新卒入社した会社で2年間システムエンジニアとして社内システムの設計に従事。2018年、(株)リクルートライフスタイル(現リクルート)に転職しディレクターに職種変更。 現在美容領域のBtoB 兼 BtoCプロダクトのPdM。 趣味はお酒ならクラフトビールやジン。サウナやサバゲーまで幅広く楽しみたいタイプ。

モデレーター・パネリスト

反中 望 | プロダクト企画統括室 コミュニケーション&ナレッジ推進部東京大学文学部卒業後、同大学院学際情報学府修士課程修了。システムエンジニアを経て、UXコンサルティングファームにおいて、金融・教育・メディア等、様々な企業のUX・デジタルマーケティングのコンサルティングに従事。 2015年にリクルートに入社。『ゼクシィ』『SUUMO』『カーセンサー』をはじめとするウェブサービスのUX改善・機能開発を担当する傍ら、全社のプロダクトデザイン組織強化のためのナレッジシェアを牽引し、全社表彰も受賞。 共訳書に『行動を変えるデザイン』『UXデザインの法則』(ともにオライリー・ジャパン)

リクルートキャリア社員のリアルな声

反中:以前お二人には「『お前はどうしたいの?』ってすぐ詰められるってホント⁉ 中途入社メンバーとマネージャーが語る、世間のリクルート像とリアルのギャップ」の座談会にも登壇いただきましたね。おそらくリクルートというと、「起業する人が多い」とか「体育会系」とかのイメージが多いのではないでしょうか。

実際にキャリア入社した社員にインタビューを取ったところ、「起業を目指す人が多いイメージで不安だったが、入社してみると穏やかな人が多く、仕事とプライベートを両立できる」という声や「ボトムアップ文化を感じられるのが魅力。ナレッジシェアの文化があるので成長の機会が多い」という声もありました。リクルートを選んだ理由については、「安心感ではなく成長のワクワク感があったから」という声もありましたね。転職を経験された上野さんいかがでしょうか?

上野:リクルートを選んだきっかけは、私も成長へのワクワク感がある会社だと思ったので、共感です。

牧:私は就職活動をしていく中で複数の会社で迷ったのですが、リクルートは若いうちから責任ある仕事も任せてもらえるという印象だったので選びました。

世間のリクルート像とリアルのギャップ

反中:以前の座談会で、上野さんは「全社員が起業家精神を持っている会社というイメージを持っていた」とおっしゃっていましたが、どういうところからそのイメージがあったのでしょうか?

上野:リクルートが出版している本ですね。「リクルート」と「起業」という言葉がセットで使われていることも多いですからね。

反中:リクルートに対して「怖そう」と印象を持たれていたようですが、実際はどうですか?

上野:同じ会社からリクルートに転職した先輩に話を聞いたとき、「個人プレーではなくチームプレーであること、みんなが助けてくれるから怖くない」と聞いていたので、「楽しそうだから行ってみよう」と思いました。でも実際入ってみて最初はビビってしまって(笑)。マネージャーとか忙しい人の時間をもらってしまっていいのだろうかと考えてしまったり。うまくいかないこともあったのですが、分からないことを分からないと周りに伝えたらみんなが助けてくれるということが分かってからは、「周りを巻き込んでいいんだ」と思えてやりたいことを実現できる行動をとれるようになりました。

反中:牧さんは、いろいろな業種から転職してきた人を受け入れる立場としていかがでしょうか?受け身だったり慣れなかったりするところから、どのようなきっかけで皆さん変わっていきますか?

牧:確かに転職してきた方は、元の会社の文化が染みついている方が多いですね。トップダウンの会社であれば自分の意見を言うことは正しくない、と思いがちなので。例えば何かの調査をしていただいても、「調査結果はこうです」と提示だけして、意見を私に求めてくることが最初は多くあります。その中で「あなたはどうしたいですか?」というような問いかけをして、本当はこうしたいという思いを引き出す中で、次第にリクルートの文化や社風に慣れていくのかなと思います。

上野:本当にそうでした。最初は「とりあえず結果を出す」という状態で。「それで、どうする?」というようなコミュニケーションで、「これは自分の案件だし、自分が決めていいんだ」とプラスの考えでとらえることができると「好きにやってみよう」という気持ちになりました。

リクルートのボトムアップ文化

反中:トップの人たちも「ボトムアップ」というキーワードは事あるごとに発信していますし、リクルートで働く人たちも感じているポイントだと思いますが、「これがリクルートのボトムアップか」と感じたエピソードはありますか?

上野:『ホットペッパービューティー』の予約管理システムである『サロンボード』の改善をする案件のときにありました。サロンボードはPC用のサイトとスマートフォン用のサイト(SP版)があるのですが、今回はSP版の改善を行いました。最初は半期に一回渡されるミッションとして着手していたのですが、「機能が全然足りてないじゃん」「見た目が使いにくそう」と思い、これを自分がどうにかしたい!というような気持ちが芽生えて。ミッションが一旦終わった後も、自分で検討し始めたのですが、誰にも怒られることもなく、「やりたいならやりなさい」みたいな感じで受け入れてくれたのが、いい会社だなと思ったところです。

牧:メンバー自身から「こういうことをやっていきたい」と言われたら素直にうれしいですね。プロダクトを良くすることや、プロダクトの価値を最大化するというのが、私たちの組織の価値だと思っているので、そこに向けて何か新しい取り組みや、より深い取り組みが出てきたらうれしいと思います。とはいえ、コストや工数もかかってくるので、それを加味してやる意味がありそうかなどは一緒に吟味したいなとは思いますが、基本的にはやりたいって言われたら、やるためにどうしたらいいかを一緒に考えたいです。

反中:実際『サロンボード』のSP版は改善に向けて動いているのですか?

上野:いざ動き始めるというときに、開発工数がなくて一旦ペンディングすることになったのですが、また勝手に検討をずっとしていて。そうしたら開発側の方が「SP版の改善だけ工数を切り出して、新しくチームを作ろう」と動いてくれました。それから他の案件の優先度などは関係なく、チーム内の工数でどんどん改善を回していけるような環境になったので、今は結構ガンガン変えていっています。

反中:開発側でチームを作ろうというのは、上野さんの「改善すべきだ」という思いを訴え続けたことがきっかけですか?

牧:もちろんコストがかかることなので起案のプロセスは踏んでいますが、そうですね。まず前提として熱意がなければ検討が続かなかったというところがあるので、それが一番の起因だとは思っています。一方で、プロダクトとして改善をやらなかった場合に、どんなリスクがあるのかなどもきちんと定量的にも分析した上で今やりましょうっていうことを合意いただいて進めたっていう形ですね。

反中:なるほど。メンバーがやろうと言ったことが全て通るわけではなくて、やる意味や価値というところはきちんと説明しなければいけない。ただ、その説明をする上で、どうしたらできるのか、どうしたらこの話を進められるのかを周りが一緒に考えていく。そうやって物事が進んでいくのがリクルートのボトムアップ文化なのかな、と思いました。

「お前はどうしたい?」って実際に言う?言われる?

上野:「お前はどうしたい?」とそのまま言っているシーンは見たことないですけど、同じようなことを言われることは多いですね。先ほどお話しした『サロンボード』のSP版改善において、リリース後の効果振り返りをする際、最初は思った通りの効果が出ませんでした。その時に牧さんに対して「どうしよう」「どうしたらいいかわかりません」というような相談の仕方をしてしまって、「どうしたいと思っているの?」「何か思っていることあるよね?」というような引き出しをしてもらいました。私も「ここでクローズしたくないし、トータルとしては良い結果ではないけれど、ここのポイントは良かった」「じゃあどのように次の打ち手をすればいいんだろう」と考えられるようになりました。

牧:問いかけをすることは結構多いですね。今のように、効果振り返りの時には、何かしら答えは自分の中にあるのではないかと思っています。それぞれの案件について向き合っている時間が一番長いのは、各案件の担当者だと思っているので、答えはマネージャーの中にあるのではなく、本人の中に一番の材料があるはずなんですよ。なので、それを引き出すためにも、問いかけが有効であればいいなと思っています。

反中:自分が向き合っているプロダクト・機能・業務などに対して、どうしたいと考えているのかなど、自分の意思を問われる機会みたいなのが、かなり多いのかなと思います。それが先ほどのボトムアップ文化にもつながってくるのですね。

牧:受け身で仕事をしていると楽しめるものも楽しめなくなりますよね。案件を自分事化して、案件に対して自分はどう思っているんだろうと問いかけをしながらやっていくと、より良いプロダクトになるし、仕事が楽しくなるのかなと思います。

上野:仕事は楽しいですね。やりたいことをやれているので。発信すればみんなが手伝ってくれるので。

反中:牧さんはリクルートでもいろいろな部署を経験していると思いますが、文化の共通点や違いはありましたか?

牧:何か判断するときに、自分の考えが尊重されるというのは、どの場所でも一緒かなと思います。一方で違いとしては、営業時代は提供する商品やサービスが明確に定まっていたのに対し、現在のプロダクトデザイン室では、取り組める領域が広がり、自由度が格段に高いことです。

最後に…PdMとして「あなたはどうしたいの?」

反中:最後に、それぞれ今PdMとして何がしたいのか、思いを聞かせていただけますか。

上野:10月から主務が変わり、所属組織も担当するプロダクトも変わりました。前の組織で当たり前だったことが、異動先の組織では当たり前ではなかったということも多くあったのですが、チームビルディングや案件レビューの進め方など前の組織でいいなと思っていたところは、今の組織にもどんどん広めていきたいなと思っています。特に業務の効率化はやれることがいっぱいあると感じています。自分も周りもハッピーでご機嫌な状態で仕事を進めたいし、そういういいチームからいいプロダクトが生まれると思っているので、プロダクトをどんどん磨きこんでいきたいなと思っています。

反中:リクルートって所属組織やプロダクトの異動は頻繁にあると思っていて。上野さんのお話みたいに、人の異動と合わせて広がっていく・展開させていくというのは一つ特徴なのかなというふうに思いました。

牧:私は、リクルートにとってというところだけでなく、業界にとって意味があるプロダクトに進化させていきたいと思っています。今関わっている美容業界にとってもきちんと意味があって、「このプロダクトがあってよかった」と思ってもらいたいです。

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※本記事に記載されている社員の所属部署および役職は、インタビュー実施時点の情報です。


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