リクルートテクノロジーズのアートディレクターが持つユニークネス
磯貝直紀
皆さん、こんにちは。ブランドグループの磯貝と申します。
リクルートテクノロジーズで「アートディレクター(以下、AD)」という役割でお仕事をしています。
以前、「リクルートテクノロジーズのアートディレクターがやっていること」と題して、弊社のアートディレクションについての全体概要をこのブログでもお伝えしてきました。
今回はその中でも、特にその「ユニークネス」についてフォーカスしてお伝えしたいと思います。
様々な事業を担当する利点を活かした横断的な動き
リクルートテクノロジーズのAD達はリクルートグループの様々な事業サービスを担当しています。横断的にグループ全体のサービスを担当するので、さまざまなケースに対応したナレッジを蓄えることができます。
各事業で得たナレッジをブランドグループ内のAD達で共有し、それらを型化してさらに別の事業に展開することで、推進力を高めています。主にデザインガイドライン型の展開や、デザイン改善の推進手法等に関してこれらが応用されており、リクルートテクノロジーズが組織横断で業務を担当する特徴を最大限活かしたものとなっています。
クリエイティブを軸とした担当領域の広がり
一般的にADというと実装フェーズのデザインスタイリングに限定した役割を持つと認識されがちです。しかしリクルートテクノロジーズでは、担当事業のニーズによってその役割を拡張し、クリエイティブを軸としながら幅広い動きを行っています。
例えば、ADとして全体のデザインをコントロールしつつ、戦略や設計フェーズへ染みだし、各サービスのブランドやUX改善案件の立案・推進を行う「スキルの拡張」もあれば、サービスUIのデザインのみならず、イベントやCM、営業ツールからクライアント用マニュアルのデザインなど、カスタマーサイドからクライアントサイドまで、ユーザー接点のすべてのクリエイティブをコントロールするような「タッチポイントの拡張」もあります。
このようにデザイナーとしてのクリエイティブ能力を軸にスキルを深めつつ、特定の領域だけに閉じずに関与するタッチポイントの幅を広げ、他領域に染みだしていく意識を持っているのがリクルートテクノロジーズのADの特徴だと思います。
定性的なクリエイティブの価値伝達の工夫
事業推進において、「クリエイティブ」という定性的な概念は、なかなか理解されにくく、その価値が最大限に発揮できない場合も少なくありません。
我々ADは、クリエイティブの価値をスムーズに伝達するため様々な工夫を行い、コミュニケーションの円滑化を図っています。
例えば、
- デザイナーへの指示の出し方がわからない事業担当者との間に入り、その意図の翻訳やディレクションの補佐を行う
- 定性的なデザインの価値を定量的に変換することで理解を深め、事業推進に弾みをつける
- 事業担当者対象のデザイン基礎講座を開催し、最低限のクリエイティブに関する知識習得を促す
等、様々な手法を通じてリクルートグループの中にクリエイティブマインドを育み、その底上げを図っています。
リクルートグループだからこそできる
このようにリクルートテクノロジーズのADのユニークネスは、一プレイヤーとは違い、「グループ全体のクリエイティブを底上げし、そこから価値を生み出していく」という広い視点で業務を行っているというところに現れていると思います。
特にその中でも、横断的なその立ち位置を活かして、ブランドやUXなど、事業の根幹に関わったり、組織横断で担当領域のタッチポイントを拡大したりと、クリエイティブの枠を超えて、その領域を拡大していけるのが、面白いところではないでしょうか。
リクルートグループという、様々な事業を行っている事業体の集合の中にいるからこそできることも多く、外部のデザインコンサルタントや代理店などではめったにできない経験ができるところに非常にやりがいがあると感じています。
これからもこの事業グループの中で、アートディレクターとして価値を生み出す動きを続けていきたいと思います。