プロダクトマネージャーカンファレンス2024 OST参加レポート
リクルート プロダクトデザイン室
こんにちは。ビューティープロダクトデザイン2グループの岩瀬です。
私は『HOT PEPPER Beauty美容クリニック』のプロダクトマネージャー(PdM)として、美容クリニック予約サイトのにおける機能開発の戦略策定・企画・ディレクションを行っています。
今回は私の大好きなイベント、プロダクトマネージャーカンファレンス(通称「pmconf」)で、Open Space Technology(OST)に参加したレポートをお届けします。
プロダクトマネージャーカンファレンスとは
概要
プロダクトマネージャーカンファレンスとは、「プロダクトマネージャーが世界を救う」をコンセプトに、プロダクトマネジメントに携わる人たちが共に学び、切磋琢磨する場として2016年から開催されているカンファレンスです。
今年は初の2日間にわたる開催でした。今回はDAY2のメインコンテンツであるOpen Space Technology(OST)についてレポートします。
参加したきっかけ
私は2021年にリクルートに入社し、PdMのキャリアをスタートしました。それ以来、毎年このカンファレンスに参加しています。
オープンな学びの雰囲気や、活躍するPdMの方々の話は私のモチベーションを高め、自身の現状や目標設定に役立っています。また、社外のPdMと直接交流ができるライブ感も魅力です。
OSTは初めて耳にする概念でしたが、pmconfが提供するコンテンツには信頼を寄せていたため、体験したいと思い参加しました。
今年からPdMチームのリーダーとなり、「どうしたら一体感を持ったプロダクト運営ができるか」と考える機会が増え、ワークショップの手法にも興味を持ちました。
Open Space Technologyを体験
オープニング
PdMが300人集結しました。圧巻です。
会場の9割以上の方が「OSTは初めて」と挙手していました。
まずは、@TAKAKING22さんのスライドを用いて、Open Space Technologyについて説明がありました。
Open Space Technologyとは
参加者駆動型のカンファレンス
当日に参加者全員でアジェンダを作成
自己組織的な場
まさかの当日アジェンダ募集。「まずはOSTについて学ぼう」と受け身で考えていた気持ちが、ここで一変しました。
せっかくならば自分の普段の悩みや想いについて他のPdMの方々と壁打ちをしてみたいと思いました。
OSTにおける4つの原則
ここにいる人は誰もが適任者である
何が起ころうと、それが起こるべき唯一のことである
いつ始まろうと、始まった時が始まりである
いつ終わろうと、終わった時が終わりである
1つのルール
セッションに参加していて、学んでいない・貢献できていない・楽しくないと感じたら、自由に移動してください。
「今、ここ」に集中しつつも、自然に任せるという思想が重要と捉えました。
役割
ホスト:セッションを提案した主催者
参加者:話し合いに参加する人
ハチ:様々な話題を行き来する媒介者
蝶:ふらふらと転々と聞いている人
4つの原則・1つのルールを実践しやすくするための役割設定が秀逸と感じました。せっかくの機会なので全ての役割を体験してみようと決めました。
OSTの流れ
オープニング
(ア) 参加者全員で円になる
(イ) OSTの法則や原則について説明するテーマ出し
(ア) 自分が情熱を持って話したいテーマを提げる
(イ) 書けた人から全員に向かって説明するマーケットプレイス
(ア) テーマを開催する時間、場所、内容などを調整する
(イ) どこに参加しようか計画を立てるセッション
(ア) テーマを出した人がセッションを運営する
(イ) 自由にセッションに参加
(ウ) セッション間の移動も自由
(エ) 参加しなくてもよい
テーマ出し
話したいテーマを思いついた人が紙に書き出し、壇上で発表します。私は同日のパネルディスカッションにおける馬田隆明さんの「PdMが世界を変えたと言えるようにしよう」というメッセージに触発され、「PdMの世界の変え方」というテーマでホストに立候補しました。
マーケットプレイス
出てきたテーマをマーケットプレイスに配置します。テーマは自由ですが、PdMの業務や組織運営に関するものがほとんどでした。
参加者はマーケットプレイスを見て、どのセッションに参加するかを決めます。この日は合計48セッションが行われました。
セッション
30分の時間の使い方はホストの完全自由です。
私は最初に「みなさんはPdMとして、世界をどんな形に・どうやって変えていますか?」と問いかけ、その後は参加者の発言をメモしながら広げていきました。
自由に展開した結果は以下の通りです。
「世界を変える」と一口に言っても、どのように変えたいと考えるかは人それぞれ異なる
・個人レベル:エンタメを通じて日常に幸せを届ける、美容を通じて自己実現をするなど
・国家レベル:「労働生産性」「一人当たりGDP」といった国家レベルの課題に挑戦したいという意見
・「世界を変える」ためには、広義のプロダクトまで含む必要がある
業務フローの改善から、政治へのロビイング活動まで
「世界を変える」過程で、プロダクトがマイナスの側面を生み出すことは往々にしてある
・プラス面を信じて突き通すエゴイズムこそがPdMの原動力
・マイナス面を打破していく挑戦はPdMだからこそ可能
30分自由に話し合った結果、これほどしっかりとしたアウトプットが得られたことに感動しました。
そして、PdMの方々と「世界を変える」という思いを共有できたことに、大いに勇気づけられました。
他の時間帯には、「PdMの生成AI活用」に参加者(話し合いに参加する人)として、さらに「新機能の価値検証方法」にハチ(媒介となっていろんな話題を行き来する人)として、「うちのプロダクトディスカバリー」に蝶(転々として聞いている人)として参加しました。
どのセッションも、同じ悩みを持ちながらも乗り越えるための情報をシェアし合う刺激的かつ協力的な場でした。
参加してみた感想
PdMとしての一体感を持てた
みなさんが苦労しながらも、より良い価値を届けるためにプロダクトに向き合う姿が印象的でした。PdMのパワーを言語化し合えたことで元気をもらいました。
懇親会でも、セッションで一緒だった方と続きを話したり、他のセッションの参加者と内容をシェアしたりと、会話が弾みました。
「プロダクトの価値で世の中を良くしたい」という自分の思いを再確認できた
自分がつくるプロダクトの価値で、世の中をより良く、一人ひとりが幸せに暮らせる世界を作るということが、自分のモチベーションの大きな源泉であることを実感しました。
また、複数のPdMの方とお話しする中で、特に自分は「価値を届けられるインパクトの大きさ」「今どうしようもなく困っている人を助けられるかどうか」=リクルートが得意とする「不の解消」と通ずるという点が重要であることが明らかになりました。
プロダクトでOSTを実践してみたいと思った
PdMチームのリーダーとして、PdM・開発・デザイナー・営業の意見を集約してより良い運営をしたいと思いますが、全員の意見を吸い上げるのは時間がかかり、業務で忙しい中コミットメントを求めるのが難しいと感じています。
OSTならば、参加者一人ひとりにとって、本当に自身が話したい・聞きたい話ができるため、強い当事者意識を持って参加できる場を作りやすく、意味のある場にしやすいと考えています。
早速、同僚にOSTの話をしてみたいと思います!
リクルートよりワークショップのご案内
「プロダクトマネージャーの仕事に興味がある」「OSTを実践してみたい」と思っている方へ、リクルートが開催するワークショップをご案内します。
■「PDM Days 2025」 OSTでプロダクトマネジメントについて語ろう!
※本ワークショップは会場参加者のみ・人数限定となります。参加申込方法については、会場参加枠抽選後に別途ご連絡いたします。
今年のワークショップは、プロダクトマネジメントをテーマに、参加者主体のディスカッション手法「Open Space Technology (OST)」を実施します! このワークショップは、「つながる場」「考える場」「成長する場」です。 自由度の高いディスカッションとネットワーキングを通じて、参加者同士が自然に知識や経験を共有し、共に成長できる空間です。 新たなつながりや学びを見つけに、ぜひお気軽にご参加ください!
オンライン開催:2025.2.26/3.5/3.12(水)19:00-20:00
※3月5日のみ20:10終了
会場/オンライン同時開催:2025.3.15 Sat. 11:00-17:20
会場:グラントウキョウサウスタワー
東京都千代田区丸の内1-9-2
詳細はこちらから!
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