ベルリンスタートアップ武者修行記 その1(プロジェクトの背景〜着任)
葛原 佑伍
(写真はトランジットのヘルシンキ空港と雪景色のベルリン)
こんにちは。ATL の葛原と申します。
私は現在、ドイツ、ベルリンの地に駐在しております。こちらに来て大体半年ほどになるのですが、そろそろ生活にも慣れてきたので、このタイミングで「ベルリンスタートアップ武者修行記」と題して、着任から今日までの私自身が体験してきた様々な出来事、感じたことなど、書いていこうかなと思っています。
上述の通りすでに半年が経過しているので、始めは過去のことばかりとなってしまうのですが、最終的にこの駐在を終えるまでのすべてを記事にしていこうと考えています(がんばります……)。
まずは第1回目ということで、なぜ私がベルリンに来ることになったのか、その背景から簡単にご説明します。
そもそも、なぜ ATL はベルリンに目をつけたのか。それはベルリンがシリコンバレーに次ぐ欧州で1番ホットな TechHub の地であり、実は技術のあるたくさんのスタートアップ企業が存在する場所であるというところから始まります。特に、ハードウェアを用いた先端的なスタートアップが数多くベルリンにはあり、先日 ATL 主催で開かれた Berlin Innovation Meetup in Tokyo でもハードウェアスタートアップの紹介がありました。
そんな技術を強みとするスタートアップとコラボレーションをすることで、ATL として新しい技術や関係性を開拓できないかという考えが大本にあります。
加えて、私のような若手のエンジニアをコラボレーション先のスタートアップに送り込むことで、グローバルに活躍できるエンジニアを育てるという、人材育成的視点もあり、以上の背景からトレイニーという形で、このベルリンの地に送り込まれたわけです。
ベルリン着任前の私についてですが、
- 実は ATL に来たのは2013年10月、さらにベルリン駐在が正式に決まったのは11月末ごろ
- 当然コミュニケーションは英語になる予定、しかし極めて英語は苦手、海外留学などの経験もなし
- 実はベルリンではなくボンが首都だと思っていた(本当)
という状態だったのですが、ベルリン駐在が決まってから急ピッチで準備を進め、2014年1月より無事着任開始することができました。
……と思ったのですが、着任早々いきなりトラブルが続出。
まずは着任日。これからベルリンで生活するアパートに到着し、長旅の疲れを流そうとシャワーを浴びようとすると、お湯が出ない……。長時間飛行機に乗っていてさすがにこれはちょっと……、と考え泣く泣く初日の夜に自宅からホテルへ移動。
気を取り直して次の日より身の回りの準備をと、まずは携帯ショップに SIM カードの契約へ。英語での慣れない契約も大変ではあったのですが、ここは色々と助けていただきながらなんとか完了。堪えたのはその後です。契約後たった数日、あれ、携帯繋がらない……。おかしいなと思っていると、1件のメールが(こちらはもちろんPCで受信)。
“your SIM card isn’t active anymore, because of technical problems in our System. Please come as fast as you can to our xxx Shop. We have made a new SIM card for you with a new number and give your for these problems a benefit on your contract.
(キャリア名は伏せますが、原文そのまま)
SIM 壊れたってことですか……?てか new number って番号変わるってこと??ドイツ語のメールじゃないだけ助かりましたが(ちなみにドイツで生活周りでこのようなメールが来る時はもちろんほとんどの場合ドイツ語です)、着任早々めげそうになりました。
おまけに、私が着任するまでは全くそんなことなかったのが、着任早々寒波、大雪。ベルリンは今年の冬、ひどい日だと記憶している限り -17℃ まで最低気温が下がりました。体験したことのない寒さに、まためげそうになりました。
色々とトラブルがありましたが、今思うと海外での生活でいきなり日本との違いに面食らったというテンプレ的な体験ができたのは良かったのじゃないかと思います。多分。