Yahoo!惜しくも中国から撤退 2013年E-メールサービス界の巨頭の動向を総括
ATL調査隊
こんにちは。ATL調査隊です。今日の記事は、中国における電子メールの動向に関してです。
この何年か、たくさんの有識者たちが電子メールについて意見を述べ、電子メールはすぐに歴史の舞台から消えるであろうと見られてきたが、网易メールボックスやGmailなどの電子メール界の巨頭がめきめきと成長することで、このサービスはいまだ衰えていないことを証明した。2013年、国内市場において、网易は他を圧倒し、中国語ベースのメールサービス市場16年をリードしてきた。国際市場では、マイクロソフト、YAHOO!そしてグーグルのトリプルスレッドマッチ(三つ巴戦)となっている。YAHOO!はマリッサメイヤーCEOの舵とりの下、メールサービスについて大幅に改変し、しかし中国においては敗北を受け入れるしかなく、YAHOO!CHINAのメールサービスの停止を宣言した。マイクロソフトはHotmailをOutlookへと移行し、古木に新芽が育ったというべきであろうか。Gmailは無料の容量を15GBまで増やし、グーグルの主要サービスである検索と広告と並び、最も成功したサービスの一つとなった。
YAHOO!メールボックス、中国での敗退を防げず
YAHOO!は新CEOマリッサメイヤーの就任後、YAHOO!のメールサービスを強化し、また、2013年10月YAHOO!メールボックスの全面改変を行った。しかし、新たなメールボックスはグーグルが提供するGmailの二番煎じであるとみられている。中国では、2013年4月YAHOO!は中国でのメールサービスに終止符を打った。メインメールボックスをYAHOO!メールとしている中国人ユーザーも少なくない。彼らはYAHOO!メールの突然の機能停止について、YAHOO!はユーザーへの責任を果たしていないと考えている。YAHOO!メールは以前、ユーザーが一生涯使えるメールボックスとなると自称していたことも、ひどい冗談へとなり下がった。メールボックスのアカウントがインターネットの世界において身分証となり、たくさんの人々がYAHOO!メールを使いe-コマース、微博や支付宝などのサイトに登録している。その中でのYAHOO!メールの機能停止は、ユーザーに多くの負担をもたらした。
一言:アリババ集団とYAHOO!の間の怨恨はアリババ集団の今後の上場によって解決されるだろう。YAHOO!の今までの最も成功したサービスの一つとしてのメールサービスの中国市場からの撤退は業界を震撼させたが、もっともな結論であるといってよい。ここまでインターネット界の巨頭が一つとして中国市場において成功をおさめられなかったことを見れば、YAHOO!も数多の敗北者の一人となったにすぎないといえよう。。。
网易メールボックス、YAHOO!CHINAの受け皿となる。その気概と魂。
中国語ベースのメールボックスの市場において、网易メールボックスは既に16年の歴史を持つ老舗である。2013年、网易メールボックスがユーザー数6億人を突破するどころか、网易携帯電話番号メールボックスも盛況の一年を迎え、アクティブユーザーが1億人を超えた。网易メールボックスはユーザーに、一つ一つの機能の同時進行機能、ドメイン名の改変、音楽や動画などの添付、ファイル保存機能、アプリケーションセンター、デジタルお手紙機能や送信したメールを30秒以内に削除できる機能など様々な機能を提供し続けることによって、また、携帯のチャットアプリケーション「易信」との機能調整によって、「易信」を用いての直接メールの閲覧や返信を可能にした。
网易メールボックスはまた、2013年には、中信銀行、興業銀行、広発銀行、匯添富基金などとの協力によって「エコお手紙」計画を発起し、ユーザーに网易携帯電話番号メールボックスを使用し、デジタル請求書を受け取ることを勧めている。嘉実基金との協力では、「易信」ユーザーにお手軽なオンライン金融商品を提供し、国航との協力では、国内初の≪空中メールボックス(機内でのメール機能の使用やニュースの閲覧が可能)≫を提供し、また、国家公務員試験を主催する関連部門の重用により、三年連続でナンバーワンメールボックスとなった。
特に言及するに値することは、YAHOO!CHINAの中国市場からの撤退にあたって、网易メールボックスはすぐに永久サービスとワンクリック移転サービスの提供を請け負い、ユーザのために資料を保存し、中国語ベースのメールボックスの先駆者としての気概と魂を見せつけた。また、网易メールボックスが発表した関連データが示すところによると、网易は百万を超えるYAHOO!CHINAのユーザーを取り込んだ。
一言:E-メールサービスは网易が最も早くに開始したサービスの一つであり、同社の肝となるサービスの一つでもある。网易が積極的に描き上げるモバイルインターネットの重要な駒としての网易携帯電話番号メールボックスは2013年に勢いよく発展し、下部組織である「易信」の新たなユーザーの源泉となった。
マイクロソフトはHotmailからOutlookへと乗換
Hotmailは最も早くからある無料E-メール提供会社の一つであり、マイクロソフトに買い取られた後、マイクロソフトインターネット全体戦略の失敗により、Hotmailも大きく回り道をせざるを得なかった。HotmailからMSN Hotmailへ、また、Windows Liveへと吸収され、一連の変化の結果、同業者に先を越されてしまった。マイクロソフトは2013年5月にHotmailからOutlookへのアップグレードを完成させ、新Outlookのユーザーは4億を超えた。果たして、逆転は可能なのか。
一言: Hotmailは老舗サービスとして、クリエイティブ精神旺盛なGoogleのGmailに追い抜かれたあと、マイクロソフトは二番手に甘んじることを良く思わないだろう。少なくともマイクロソフトから見ると、新Outlookは機能性においてはGmailに匹敵し、かつ、モバイル端末の面でも成果を挙げているので、Hotmailが失った栄光を再度取り戻したいといったところだろう。
Gmail、無料容量を15GBへ
Gmailは2013年度幾度も改訂をおこなった。GoogleはユーザーにGmail、DriveそしてGoogle+の無料ストレージ枠を三位一体にして提供し、その容量は15GBである。しかし、15GBは依然として网易メールボックスの無料無限容量のメールサービスには劣る。Googleはかつてソーシャルネットワークにおいて成功を虎視眈々と狙ってきたが、Google+がGmailありきの機能であり、思うようにいかない中、スノーデン事件によって、Gmailもまたユーザープライバシーの流出の紛争の中に巻き込まれてしまった。
一言:アメリカにおいては、GmailはOutlookやYahoo!メールを抑え、最大のメールサービスとなっているが、油断の置けない状況である。マイクロソフトは新Outlookを通して、まだまだ戦う姿勢が見える。Google出身のYahoo!マリッサメイヤーCEOが自ら執り行ったメールボックスの大改訂からは、Yahoo!がメールサービスを重視していることが見て取れる。マイクロソフト、GoogleそしてYahoo!による、メールサービス市場での競争は後半戦に突入し、勝利の女神が誰に微笑むかがわかるまでにまだ時間が残されている。