折りたたむことのできる大画面テレビ― 研究者たちが「金のメッシュ」素材を公開した。そして、その素材によって驚くべき新しいデザインのガジェットが登場する。
ATL調査隊
こんにちは。ATL調査隊です。
- ただ開くだけでタブレットとして使えるスマートフォンを作る技術が出現するだろう。
- 折りたたむだけで簡単に大画面テレビを移動させられる。
- 素材はまず第1に曲げることができ、毎日使っても壊れない透明色なものである。
ライター:マーク プリグ
開くとタブレットになるスマートフォンと、持ち運ぶ時にクルクルと巻くことができる大画面テレビを間もなく店で見かけるようになるだろう。そして、アメリカの研究者たちによって開発された「金のメッシュ」に感謝することになる。
「そのようなガジェット(携帯用の電子機器)を作ることを可能にした最初の映像技術をヒューストン大学のチームが作ったのだ。」と彼らは言う。
「新しい伸縮自在な素材はメディカルインプラントとしても使用することができるだろう」とそのチームは言う。
サムスンはフレキシブル画面の試作品を既に公表している。しかし、新しいメッシュテクノロジーを使用すると、画面にダメージを与えることなく完全に折りたたむことや、クルクルと巻いてぴったりサイズの筒に入れることができる。
スマートフォンメーカーが曲げることのできる画面の試作品を公表しているが、今のところどの試作品も折りたたむことができるほどフレキシブルではない。
ヒューストン大学の研究者たちは完全に新しい伸縮自在で透明な電導体を開発し、完全に折りたためる携帯電話、又はフラットスクリーンテレビを折りたたんで脇に抱えて持ち運ぶことが可能になるであろう可能性をもたらしたのだ。
金のナノメッシュ電極は、Ren氏と彼の研究員であるChuanfei Guo氏、ヒューストン大学のTianyi Sun氏、ハーバード大学の2人の同僚たちによって作られた。その金のナノメッシュ電極は、電気伝導性が良いだけでなく、透明でフレキシブルである、とネイチャーコミュニケーションの記事で研究者たちは言っている。
その素材は将来的に生物医学のディバイスに利用できる可能性がある、とその記事のリーダー著者であるRen氏は言う。
「これは折りたたみ式電子機器の分野ではとても役に立つ。」とGuo氏は言う。
「持ち運びするのにより便利である」
新しいグレイン バウンダリー リソグラフィーによって作られた金のナノメッシュ電極は、少しずつだが抵抗が上がってしまう、ということを研究者たちは発見した。
その記事によると、完全に相互に連結されているナノワイヤーのネットワークであるナノメッシュは、電気伝導性が良く、透明で、「極めて高い伸縮性」をもっている。
新しいテクノロジーによって、大画面テレビを使用していない時は折りたたむ、又はクルクルと巻いたりすることができるようになる。
銀や銅とは異なり、ゴールドナノメッシュは簡単にさびない。さびると銀と銅のナノワイヤーの電気伝導性が著しく落ちる原因となる、とRen氏は言う。
韓国の電子機器メーカーであるサムスンが10月に曲げることのできる画面をもつスマートフォンを披露し、LG Electronicsはカーブしたスマートフォンを紹介し、現在アジアで市販されている、とSun氏は認めている。
しかし、どちらとも本当の意味で折りたためる、又は伸縮自在というわけではなく、ユーザーの顔に対してフィットするように少しカーブしているだけである、とSun氏は言う。
そのようなディバイスには、フレキシブルで透明な何かが必要なのである。「もし我々がさらなるテクノロジーがほしいのであれば、他のものが必要になり、その"他のもの"というのが我々が開発しているテクノロジーなのだ。」
Samsung Galaxy Skinのコンセプト(韓国メーカーのフレキシブルなスマートフォンコンセプト)
なんとそれらの回路は、壊れた時に回路自身が壊れた箇所を修理することができる、とそのチームは発見した。
金のナノメッシュは壊れたし、伸ばされた時に電気抵抗が上がってしまったが、テストした他の素材より優れているのだ。
元の形に戻った時には伝導性は回復する、と彼は言う。
感想
ただただ、技術の進歩はすごいな、と思わされる記事である。今現在世間に公表されていないだけで、これを超える技術が世界のどこかで今も研究されているのかと思うと、10年後、20年後がとても楽しみになる。
そして、この技術がIT関連商品に使われ、市場に出回る日はそう遠くない気がする。