JSAI2025参加報告

目次

はじめに

データ推進室でシニアリサーチャーを務めている梅谷俊治です。 5月末に大阪国際会議場にて開催された人工知能学会全国大会(JSAI2025)に参加しました。本記事では、データ推進室におけるJSAI2025参加の背景や当日の様子などをご紹介します。

JSAI2025とは

JSAI2025は、人工知能学会が主催する国内最大のAI関連学会です。最近は、生成AIが幅広い層に利用されるようになり、大学・研究機関・企業などから多くの参加者を集めるようになりました。今回のJSAI2025は、発表1,186件、参加者4,939人と、発表件数、参加者数いずれも記録更新となる非常に盛況な大会でした。

参加の背景

リクルートのデータ推進室は、多くの領域でデータを活用し、事業の成長を最前線で支える部門横断的な組織です。データ推進室が関わる業務は技術の変遷が激しく、各メンバーは、日々の業務で最先端の技術のキャッチアップと事業への展開を繰り返しています。最先端の技術はそれ自身が事業価値を生むわけではなく、ビジネスの深い理解を兼ね備えたメンバーがこれらの技術を活用することで、初めて事業に大きなインパクトを与えます。

データ推進室の取り組みは、学術と産業をつなぐ事例として非常に興味深いもので、外部発表を通じてその知見を学術や産業の幅広い分野で共有し、フィードバックを受ける機会を創出したいと考えました。そこで、データ推進室の横断組織であるデータテクノロジーユニットを中心に、国内最大のAI関連学会であるJSAI2025での発表を呼びかけました。当初は、せいぜい3-4件の発表を出せれば上出来だと思っていましたが、蓋を開ければ予想をはるかに上回る12件の発表と3件のオーガナイズドセッションを出すことができました。

当日の様子

JSAI2025当日は、スポンサーブースの出展、オーガナイズドセッションの企画、講演などを通じて、多くの方々と交流する機会を作りました。

スポンサーブース

リクルートのスポンサーブースには多くの方々にお立ち寄りいただきました。研究者やエンジニアの方々とは、最先端のAI技術やビジネスにおけるデータ活用の実践など幅広い話題について意見交換しました。また、学生の方々には、リクルートのインターンシッププログラムや事業内容などを紹介しました。このように、幅広い層の方々にお声がけいただき、活発な意見交換を行う貴重な交流の機会を得ることができました。

オーガナイズドセッション

梅谷、西村、中田の3名がそれぞれ企画した「数理最適化」「AIを活用したマーケティング実践」「非構造データからの情報抽出」の オーガナイズドセッション が採択されました。

  • 数理最適化 (発表10件)梅谷 俊治、藤原 秀平(株式会社ALGO ARTIS)、岩永 二郎(株式会社エルデシュ)

  • AIを活用したマーケティング実践 (発表15件)西村 直樹、池田 春之介、関根 翔(メルカリ)、大橋 耕也(メルカリ)、佐々木 直(講談社)、川上 孝介(博報堂テクノロジーズ)、松本 健(JINS)、磯 智大(ラクスル)、小林 健(東京科学大学)

  • 非構造データからの情報抽出 (発表5件)中田 百科、村田 達郎、山下 雄大(Megagon Labs)

私が企画したのは「数理最適化」のオーガナイズドセッションでした。前回のJSAI2024に参加した際に、数理最適化に興味を持つ人が少なくない一方で、関連する発表が一般セッションに散らばってしまっていることに気づきました。そこで、JSAI2025にて、数理最適化に興味を持つ人々が集まる場を設けるべくオーガナイズドセッションを企画しました。 今回は初めての開催にも関わらず、10件の一般発表があり、当日もオンライン、会場それぞれ約60人の方に参加いただきました。また、前日に開催した懇親会では25人の方に参加いただきました。

発表

データ推進室の横断組織であるデータテクノロジーユニットを中心に、当初の予想を大きく上回る12件の一般発表を出すことができました。基盤技術の研究開発から実務の適用事例まで、大学との共同研究を含む幅広い内容の発表を取り揃えることができました。

おわりに

今回は、データ推進室のJSAI2025参加の取り組みをご紹介しました。データ推進室では、国内外の学会参加を皮切りに、さまざまなアプローチで産学連携の取り組みを推し進めています。次回の人工知能学会全国大会(JSAI2026)は、Gメッセ群馬にて2026年6月8日〜12日の日程で開催予定です。JSAI2026では、よりパワーアップした形での参加を検討していますので、引き続きどうぞよろしくお願いします!

記事内容及び組織や事業・職種などの名称は、編集・執筆当時のものです。

キャリア採用の関連職種ページはこちら

関連職種の採用情報
詳しくはこちら

関連組織の特設ページはこちら