Blenderでぬいぐるみのもふもふ感を表現する
浅井 勇樹
この記事は RECRUIT MARKETING PARTNERS Advent Calendar 2018 の投稿記事です。
はじめに
こんにちは、エンジニアの浅井です。趣味で3DCGの作成をしています。
私が所属するプロダクトディベロップメント部にはリファライオンという公式Twitterアカウントがあり、仕事風景や社内イベントを中心に日々の様子をツイートしています。
Twitterはじめたお~!リファライオンだお~!
よろしくだお~! #はじめてのツイート— リファライオン (@RMP_PD_Referral) 2018年6月13日
リファライオンはもともとは2Dのキャラクターだったのですが、一念発起し3Dモデルを作成することにしました。
制作にあたり「Blender
ぬいぐるみ
もふもふ
」などでググってもなかなか良い知見が見つかりませんでした。ですが諦めずにいろんなパラメーターを調整し試行錯誤し、ついに一つの答えにたどり着きました。
今回はリファライオンのタテガミ部分にフォーカスし、もふもふ感をボリューム感・束感・無造作感の3つに分解し解説したいと思います。
準備
今回はもふもふ感について詳しく解説したいので、それ以外はシンプルな設定で行います。必要な準備を以下に列挙します。
- レンダラーはCycles Renderを利用しましょう
- オブジェクトは単純な球を用い、スムースをかけておきましょう
- 環境光を強くしておきましょう
- 好きな色のマテリアルを設定しておきましょう
では、もふもふ感の制作にとりかかりましょう!
ボリューム感
もふもふ感を作るためには、毛は欠かせません。球に対して新しいPerticleSystem
を作成し、Type = Hair
に設定します。
毛が生えました!しかし、いささか長すぎます。毛を短くし、ボリューム感を出すために Hair Length = 0.15
、Number = 5000
に変更します。
また、ここからの作業は大量の毛を扱うことになるため、編集中にもマシンにかなりの負荷がかかることになります。スムーズに編集を進めるために毛の表示量を減らしてしておきましょう。Display = 10%
に変更します。
後々の束感を演出するためにChildren
の設定を追加しておきます。モードはInterpolated
です。
Displayの数値を下げている影響で表示がモヒカンみたいになっていますが気にしないでください。ここまでの設定で一度レンダリングしてみましょう。
この時点で触ったらかなり気持ちよさそうです。ボリュームはこれで十分そうですね!
束感
次は束感を作っていきます。先程追加したChildrenが束を形成していくことになります。束感の強さを表現できるパラメーター、Clump = 0.6
に変更します。
編集画面だと変化が分かりづらいですね。レンダリングしてみましょう。
なんと…、束感はこの設定だけで完成です!もふもふ感までもうちょっとといったところでしょうか。
無造作感
よりリアリティを出すために毛束の流れを無造作にしていきます。Advanced設定にチェックを入れると現れるPhysics > Newtonian > Brownian = 0.05
にしてみましょう。
いい感じにぼさぼさになってきましたね!レンダリングしてみましょう。
なんと、無造作感もこの設定だけで完成です!見事にもふもふ感が完成しました!
まとめ
ボリューム感・束感・無造作感を意識しぬいぐるみのもふもふ感を表現することができました!少ないパラメーター数でもこのような表現ができるBlenderはすごいですね。
今回紹介したパラメーターの値を調整してみたり、その他の大量なパラメーター群を使用して理想のもふもふ作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。