【25卒新人研修】専門人材の心得から学んだこと

目次

はじめまして!2025年4月に株式会社リクルートにデータスペシャリストとして入社した長屋です。 株式会社リクルートの新卒社員は、入社後約2ヶ月間にわたる「ブートキャンプ」という新人研修に参加します。 本記事は、データスペシャリストブートキャンプで行われる研修についてお伝えする連載の第一弾です。 今回は、その中で「専門人材の心得」の講義での学びを共有したいと思います。

以下は、今年の新人研修の一覧になります。気になる研修があれば、今後の連載も是非チェックしてみてください!

   講義名 目的
01 導入研修 - 社会人としての基礎知識とビジネスマナーの習得
- 自社理解の深化と円滑な業務開始の支援
- 同期との連帯感の醸成と組織への早期適応の促進
02 VP講義
※VP(Vice President)
- 各組織の紹介とVPメッセージ発信
- データ組織の目指す方向や組織概要・新人への期待を理解する機会
- VPのキャリアを通してスペシャリストロールを知ってもらう機会
03 専門人材の心得 - 技術専門性を高める必要性・希少性理解
- 主体的に取り組み機会を得る・信頼残高を貯めることの重要性
04 Slack道場・質問力向上研修 - テキストコミュニケーション(Slack)の重要性と活用方法の習得
- 自己学習能力(フィードバック、内省、質問力)の向上と実践方法の理解
05 前処理研修 - 「前処理スキル」の効率的な処理方法を網羅的に学び、演習とセットで、コードを交えながら実践的かつ、ケーススタディを紹介しながら手法を学ぶ
- データ分析における基礎的な前処理を体得
- 演習を通して、基礎的な前処理の操作を体得
06 アクセスログ計測・集計入門 研修 - アクセス解析の全体像(仕組みや流れ)の理解
- 社内で活用されるアクセスログのデータ構造と仕組みの概要理解
07 事例共有 - 社内の表彰事例を通じ、実務、スキル、アウトプットのレベル感を把握
- 活躍する社員の心構えや具体的な取り組み方を学ぶ
- スペシャリストとしてのキャリアパスを理解する
08 つくって納得、つかって実感!大規模言語モデルことはじめ - 大規模言語モデル(LLM)の仕組みを他者に説明できるレベルで理解する
- LLMの適切な活用ユースケースを判断できるようになる
09 最適化モデリング入門 - 最適化問題の概要、問題の定式化、数理最適化ソルバーの利用方法を理解する
10 GCP研修(ML/Bigdata、APP開発) - クラウドサービス(GCP)の概要を体系的に学び、活用イメージを掴む
- BigQueryを中心に、分析における主要な機能と使い方を学ぶ
11 テスト駆動開発 - テスト駆動開発の概念と手法を理解し、実践する
- 問題分割、テストの構造化、リファクタリングの重要性を学ぶ
12 DevOps-hands-on - クラウド環境での開発(Dev)と運用(Ops)を疑似体験し、実践的な開発・運用タスクへの心理的ハードルを下げる
- Webシステムの機能開発(ベクトル検索、LLMチャット)
- Webシステムの性能・障害検証(ボトルネック特定、原因調査)
13 全社検索研修 - 検索システムの仕組みとロジック、改善技術の習得
- A/Bテストの適切な設計(検定手法、サンプル数、期間設定)と実施方法を学ぶ
14 PdM ケーパビリティ研修DAY1 - 自社の歴史やビジネスモデル、評価される案件内容を理解する
- 他職種と協働する重要性を、成功・失敗事例を通して学ぶ
15 AWS Jumpstart研修 - AWSの主要サービスの概要と選定基準を理解する
- 要件に合わせた適切なアーキテクチャを検討・設計するプロセスを体験する
16 REXICON - 機械学習要素を取り入れたWebサーバー最適化コンテストを通じ、精度と速度の両立を追求する試行錯誤を体験する
- 仮説立案から振り返りまでのPDCAサイクルを実践する型を習得する

※上記は一例です。他にも様々な研修があります

それでは、本編スタートです!

専門人材の心得

「専門人材の心得」では、これから株式会社リクルートで働く上で、何を意識して欲しいのかを、多様なテーマを通じて、講義がされました。中には、受講者自ら手を動かすような課題も出るなど、かなり濃密な研修でした。そして、受講後は、その後のデータスペシャリストブートキャンプの各講義での受講姿勢を、今一度、考えさせられると同時に、「いよいよ始まるのか!」と実感させられるものでした。 そのような内容の中で、今回は、私が特に印象に残った「社会人力」と「専門性」に関する話を取り上げたいと思います。

社会人力を鍛える

この講義を受ける前までは、正直、社会人力とは何か?を考えたこともなかったので、この問いに対する答えが、さっぱり分かりませんでした。この記事を読んでいる人の中でも、同じように回答に詰まった方がいるのではないでしょうか?そこで、学生時代の研究とは異なり、仕事をしていくには、技術力の他に、社会人力というものが求められることを学んだので、この話の一部をこのパートでしたいと思います。

本講義で、説明された社会人力の定義は、以下の通りです。

社会人力=説明力+信頼残高

  • 説明力:相手を論理的に説得して前に進める力
  • 信頼残高:論理で説明できなくても「この人に任せたい」と思ってもらえる力

この説明を受けた時、特に「信頼残高」という考えが印象的でした。仕事における「信頼」が必要になる場面とは、どんな場面でしょうか?例えば、仕事を進める中では、不確実な状況下での抽象的なテーマ(難易度の高い案件)に巡り合うことがあります。そんな時に必要になるのが、自分が積み重ねてきた、この人に任せても大丈夫だという「信頼」です。ここで少し視点を変えて話すと、「難易度の高い案件=自らのレベルアップの機会」を逃さないためにも、「信頼」貯金をしておく必要があります。

ここで、新たに、この信頼を積み上げるにはどうすればよいのか?という問いが出てきます。

この答えは明快で、重要だが人が避ける仕事を率先してやることです。

そこで、新人は、耳が痛くなるほど「1年目は失敗が許容される時期だ!」と聞かされます。つまり、1年目は「挑戦しやすい貴重な時期」になります。 このことを鑑みると、1年目には、早めに失敗を経験しておくことも含めて、信頼を積み上げる挑戦を積極的に取り組むことが求められているのだと実感しました。

話が少し逸れましたが、学生の人などは聞く機会が少ないであろう「社会人力」とは何か?また、その社会人力の要素である「信頼残高」の貯め方について、本講義では、学ぶことができました!

専門性を高める

1つの前のセクションでは、社会人力の重要性を説明しましたが、勿論、データスペシャリストとしての専門性も求められます。そのため、ここでは、専門性の高め方についても話したいと思います。

本講義で説明された専門性を高める方法は、主に二つです。

  • 一万時間の法則
  • 専門性の複合活用

一万時間の法則は、多くの人が耳にしたことがあると思います。端的に説明すると、誰しも一流になるには、才能の有無ではなく、練習の質と量が必要とされるという話です。続いて、一つの専門性を極めた先の話である「専門性の複合活用」についてお話ししたいと思います。「専門性の複合活用」とは、複数の専門性を掛け合わせることで、視野が広がり、さらに専門性を高めることができるという話です。ここで肝となるのが、冒頭で説明したように、一つの専門性を高めるためには、「一万時間」が必要とされますが、一つの専門性を高めた後に、隣接領域の専門性を高めるには、「一万時間」もかからないという点です!

この講義を聞くまでは、私は、一つの専門性を掘り下げることしか意識していませんでしたが、「専門性の複合活用」という視点も忘れずに意識しなければと実感しました。また、一見すると当たり前のように感じますが、この当たり前を意識して実践できるかが、成長の差を生むのだと思っています。

最後に

本記事では、専門人材の心得として、主に「社会人力」と「専門性」という二軸についての話をしました。正直、専門人材には、まだまだ程遠いなと実感する日々ですが、本講義で学んだ心得を忘れることなく、精進していきたいと思います!

記事内容及び組織や事業・職種などの名称は、編集・執筆当時のものです。

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