ULTRABeerBashで『大規模サービスのリプレイスへの道』と題して登壇してきました
小川 健太郎
はじめに
こんにちは。ビューティー事業ユニットプロダクト開発グループでマネジャーをしている小川です。
先月のことではありますが、ホットペッパービューティーというサービスで取り組んでいるシステムのリプレイスについて ULTRABeerBash でお話してきました。
ULTRABeerBashとは
ビズリーチ社が主催する、ビールをのみながら、技術、知識、経験、哲学を共有するイベントです。 詳細については、ULTRABeerBash公式サイトをご覧ください。
ホットペッパービューティーについて
国内最大級のヘアサロン・リラク&ビューティーサロン検索予約サイトです。
予約などがおこなえるカスタマー向けのサイトと予約管理や集計分析などがおこなえるクライアント向けサイト、他にも内部向けにいくつかのサイトを連結してできているというようなサービスです。
資料の中にも記載していますが、2017年9月更新の数値で参画サロン数は 66,717サロン、年間の予約数は 68,478,047 予約というような規模となっています。
お話した内容
ホットペッパービューティーで取り組んでいるシステムのリプレイスについて、その背景や手法を織り交ぜてお話しました。
- なぜリプレイスに至ったのか
- どのようにリプレイスをおこなっているのか
- アーキテクチャ設計
- 組織設計
- 苦労したこととナレッジポイント
ちなみに、リプレイスやリファクタリングのことを建て直しやリフォームなどシステム以外の事象にたとえてコミュニケーションすると企画側のメンバーと意思疎通が取りやすいということを話したときに笑いが起こったので、来場いただいていたみなさんもあの手この手で伝えようと苦労されているのだなぁ….という気持ちになりました。
その後質疑応答したもの
講演終了後にいただいた質疑とそれに対する応答もいくつか紹介させていただきます。
Q. リファクタリングやリプレースといったものは技術者から見ると大事でも事業側の方には理解されづらいと思います。この点で工夫されたことなどありますか?
- A. スライドでも触れましたが(P.34)、事業責任者ならびに事業に関わる方と丁寧にコミュニケーションをしていくこと、目的意識を共有することを意識していました
Q. 費用対効果を問われると厳しいものだと思いますが、どのようなロジックで話をされたのですか?
- A. 短期的には費用対効果はあわないと思います。ただし、中長期的な効果は見込めるということを見立てて進めています。コミュニケーションしていくうえでは成長する事業のためにいまのうちから手を入れることの重要性やアーキテクチャ刷新などによる副次的効果(採用など)も併せて語っていくことが重要だと思います。そのうえで、人材とアーキテクチャなどの仕組みが適切に噛み合えば中長期的な効果を最大化していけると考えています
Q. 参考にしたりモデルケースにしている他社事例はありますか?
- A. 国内外問わず様々な事例は収集しましたが、モデルケースにするということはしませんでした。一致するサービスというものはありませんし、事業ステージやシステムの状況に応じて最適な手段は変わってくるので、それを考えられる自走する組織を構築する方に振り切るほうがよいのではと思っています。なにかを基準にすると合わせに行く圧力は無意識下にでも出てきてしまうものだと考えているためです
その他、リプレイスしていくサービスと既存サービスの共存方法、人材採用をどのようにおこなっているのか、評価をどのようにおこなっているのかといったようなご質問もいただきました。
最後に
ULTRABeerBashには去年も参加させいただいたのですが(その時は応援でした)、今年は会場の熱気やブースの賑わいなどがさらにパワーアップしているように感じました。
講演の機会をいただきましたビズリーチ様、ならびに講演を聴きにきてくださったみなさまも誠にありがとうございました。