スクラムにおけるデザイナーの立ち位置とは
石黒勇気
こんにちは、石黒です。
スクラムにおけるデザイナーの立ち位置ってどうすればいいの?
開発チームと一緒に動くのか、開発チームとは別に動くのか、こんな疑問の声があちこちから上がってきています。そこで、リクルートマーケティングパートナーズ ( 以下、RMP ) で内製開発を実施している料理サプリのデザイナーは、どのように動いているのかをご紹介します。
また、スクラムに関してはこちらの記事で紹介しておりますので、こちらも併せてご覧いただければと思います。
料理サプリとは
料理サプリは、プロの料理人による質の高いレシピを無料で提供するサービスです。すべてのレシピに丁寧な調理動画がついているため、知りたかった料理のコツも気になったその瞬間に手軽に学ぶことが出来ます。
そしてこの度5/15をもってリリース1周年となりました!!!
料理サプリチームにおけるデザイナーの役割
料理サプリチームのデザイナーには、大きく2つの特徴があります。
1. 要件定義からビジュアルデザインまで関わる
デザイナーもまた要件定義から情報設計、UI制作まで幅広く関わっています。もちろん一人で行うのではなく、プロダクトオーナー ( 以下、PO ) やステークホルダーと協力しながら仕様を固めていきます。こうすることで、手戻りへの対応やエンジニアとの擦り合わせも同時に行えるため、全体の開発スピードを早くすることができます。また、開発スピードが早くなるだけでなく、技術的な課題をもデザインで解決することもメリットとして挙げられます。
逆に制作したデザインが実装では難しいと言う場合も、エンジニアと密にコミュニケーションを取ることで新たなアイデアを生み出すことができます。
2. ユーザーインタビューやユーザーテスト
ユーザービリティテストを行うコトでUIや構造の問題を発見し、プロダクトの品質向上に努めています。また、サービスを利用してくださっているカスタマーがどんな人なのか、どのように利用しているのかをインタビューを通じて把握し、プロダクト全体に反映させています。このインタビューの設計や実施もPOと協力しながらデザイナー主導で行っています。こうしてカスタマーを明確にしていくことで、「だれのため」に作るのかをチームに共感させる役割を担っています。
スクラムチーム内におけるデザイナー
こうしてみてみると、「結局デザイナーってスクラム外で動いているのではないか?」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。デザイナーもエンジニア達と一体になって動いています。
当初、料理サプリのスクラムチームは、モバイルアプリ部隊とWeb版部隊(サーバーサイド含む)の2チームに別れていました。両チーム間に構成や人数の違いがあるのはもちろんですが、計画の進め方やチケットの切り方、イベントの内容などにおいても様々な違いがありました。そのときの開発状況やプロダクトのフェーズによって効率的に質の高い開発ができるようにチーム全員でレトロスペクティブなどのイベントを通して、チームのあり方や運営方法を軌道修正してきました。その結果、現在は1つのチームに統合されています。そのチームに合ったスクラム体制が出来上がってきます。
デザイナーの携わり方も例外ではありません。状況によって以下のように臨機応変に動いていきます。
- 開発に着手する1スプリント前に仕様やデザインを固めておき、次のスプリントでエンジニアに展開するプチウォーターフォールのような方法
- エンジニアやPOと相談しながら進め1スプリントないで1つの機能を完成させる方法
- エンジニアが開発を先に進めた後からデザインを当てる方法
いずれもデザイン業務がボトルネックにならないように開発タスクの内容を把握し、どのタイミングで仕様FIXやデザインが必要かを確認しておく必要があります。そのためには、細かい粒度でエンジニアやPOとコミュニケーションをとり、今スプリントとチーム内で起きていること両方を常に理解しているコトが必要であると言えます。
スクラムチーム内でのデザイナーの立ち位置は、チーム構成やチームの置かれている状況によって流動的であっても良いのではないのでしょうか。
サプリシリーズの開発チームは、スクラムを導入しています
料理サプリに続いて、この春リリースしたばかりの英単語サプリや勉強サプリだけでなく、受験サプリを含め弊社が展開する学びのプラットフォームであるサプリシリーズでは、次々とアジャイル開発を導入してスクラム体制をとっています。もちろんチーム毎にデザイナーの動き方は様々です。スクラムという仕組みにガチガチに縛られずにそれぞれのチームや環境によって変化していくことが大切だと思います。
そんなリクルートマーケティングマートナーズでは、一緒にスクラム開発をしてくれるデザイナーを絶賛募集中です!