千葉工業大学の「情報デザイン応用演習」授業に協力してきました
反中 望
こんにちは、サービスデザイン部の反中と川端です。
リクルートテクノロジーズのサービスデザイン部では、昨年の9月から半年間、千葉工業大学で行われた「情報デザイン応用演習」に授業協力の機会をいただき、私達2名で3回に渡って授業に参加させていただきました。
「情報デザイン応用演習」とは
「情報デザイン応用演習」とは、千葉工業大学の先進工学部知能メディア工学科(今年度新設されたばかりの学科とのこと!)で実施されている授業で、以下のような内容です。
「情報デザイン応用演習」は、企業が提示するテーマに対し、サービスデザインの視点やプロセスを活用して、モノ(プロダクト、グラフィック、情報等)とコト(サービス、しくみ、構造等)をデザインすることで、以下のプロフェッショナルな人材に必要な「実践的な、情報デザインのスキル」を磨いていくことを目的として千葉工業大学にて実施されている授業です。(HPより引用)
授業を担当されているのは、UXデザインの分野でも著名な安藤昌也先生と山崎和彦先生。サービスデザインのフレームワークを学びながら、半年間かけてサービスを企画し、企業にプレゼンテーションするという実践的な演習です。
まず初回の授業で、企業からお題を提示。今回は「10年後のサービスを考える」というテーマだったため、リクルートからは「ゼクシィ」を題材としつつ、今の「結婚」という形にとらわれずに発想してもらうため、以下のようなテーマ設定としました。
- パートナーと一緒にうれしくなるためのサービスデザインの提案
学生たちは複数のお題から好きなものを選んで検討する、という流れになっており、結婚というテーマはまだ彼らには少し馴染みがないかも、という心配もしたのですが、幸いにして半数くらいの人が私達のテーマを選択してくれました。
中間発表、そして最終発表
全体のスケジュールは、9月にお題を出してから、11月に中間発表、1月に最終発表という長丁場になります。
中間発表、最終発表は、テーブルにずらっと並んだ学生さんたちから、一対一でそれぞれのサービス企画案をプレゼンしてもらう形式です。緊張しながらも、自分の考えたプランを一生懸命伝える姿勢は非常に好感が持てました。
この演習では、カスタマー調査を実施してカスタマーの課題仮説を明らかにした上でサービスを考える、というステップを踏んでいるのですが、同じような調査をしていても、課題の捉え方やそこからのサービスアイデアの出し方はそれぞれ個性が出ていました。
約3時間にわたって総勢40名ほどの学生さんのプレゼンテーションを聞いた上で、最後に企業側から一人ひとり講評となります
私達からは
- 「10年後のサービス」というテーマなので、カスタマーの今の課題を裏返した提案ではなく、現状課題をベースに、どれだけ「作りたい未来」の妄想を広げられるかが大事。そのためには、表層ではないカスタマーインサイトを徹底して深く掘り下げる必要がある。
- さらに、そのために「このサービスがなければ実現できない」というサービスの提供価値を明確にすることが、リアリティのあるサービスデザインには重要
というような話をさせていただきました。アイデアの中には、ブラッシュアップすれば実際に世の中に出せそうな素晴らしい種もあり、私自身も、今回の経験を通じて、あらためて学ばせてもらったという思いを強く持っています。
また、自分の学生時代を振り返ると、学生の時からこのようなリアリティのあるサービスデザイン・UXデザインのプロセスを経験できるのは非常に羨ましいと感じました笑。
今後も、未来のサービスデザイン・UXデザインを担う人材育成に、少しでも貢献していければと考えています。